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初めての夜

5月に写したものです、
初めての夜_c0093377_10332884.jpg

掃除もして、すっかり綺麗に住めるようになった、
ナナさんも見渡しながら、「なんで、こんなに襖も、取り外したんだい?家は家でも家らしくないね~」
ナナさんの言う通りだが、風の対流を考えると、何もかも、障害物がないほうが、風が通りやすと、素人ながら考えた訳です。
「ふ~ん そうかい! でも、こう広々としていたら気持ちいいよ、今夜は手足を延ばして寝れるね、座敷で休ましてもらうよ、」
もうすっかり、気に入ってくれた。

そして、私はナナさんの北向きの隣の部屋で寝ていると、夜中、 フッと、人の気配を感じた。
寝ぼけ眼で起き上がると、真っ白い顔がボワ~ンと浮き上がってじいーっとこちらをみている。
ギャ~ッ
「何をそんなに、人をオバケみたいに驚かないでおくれよ」 
<どうしたんですか? こんな真夜中に人の顔じ~っと見ていられたら、誰だってビックリしますよ~>
(ナナさん、色白で髪を梳かしていたら、誰でも幽霊と間違えるよ)、

「だって、外でカサコソと音がするし、クロちゃんはちっとも吠えないし、座敷のあんたの両親は私をジ~ッと見ているし、・・・あんたのベッドで一緒に寝たいよ!」

人の息遣いが聞こえる大阪の街で暮らしていたナナさんには、少しこわかったのかも知れない、
<ナナさん、あのカサコソはイタチやらあらいぐまか、狸か猫かわからないけど、小動物の音よ、動物の音には、クロは反応しないですよ、一番恐いのは人間なんです、だから、夜にクロが吠えると、逆にこわいですよ、 >
話しているしりから、もう寝息をたてて寝ている。

ぐっと冷えてきた、肌布団だけでは少し寒いかな?大阪は今日も熱帯夜らしい・・
時計を見ると、もう4時を差していた、真っ暗である、大阪ならもう白みかけて明るくなっているはずである。
40分の差がある。
その代わり、夜は8時でも田舎はまだ明るい、

目が覚めてしまった私は、朝の涼しい内に田んぼの草刈をしようと、準備を始めた。
by kurorin77 | 2007-08-15 10:33 | 田舎
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